こんにちは、shimashima(しましま)です。
私は、静岡に住んでいるんですが、リニア新幹線計画にゴネている県と思われているそうで。
少し前ですが、静岡県知事選挙もリニア問題が争点で、国交省が相手馬を送り込んできたり、ちょっとどんな問題なのか、知っているようで知らなかったので、自分のためにも調べてみました。
前提として、「空港に駅を作りたいからゴネてる」とか「静岡がハブられたからゴネてる」とか、政治的な話は抜いています。
そもそも何を静岡県は主張しているのでしょうか。
まずリニア新幹線の計画から。
※日本経済新聞より引用
南アルプスを文字通り貫く南アルプストンネルに、山梨県と長野県の間に静岡県の静岡工区という場所があります。
※毎日新聞より引用
なぜここが未着手なのかといえば、上の図の青い線「大井川」が問題となっています。
※静岡新聞より引用
JR東海の説明だと、毎秒2トンの水が長野県と山梨県に流れてしまうことを説明しています。
毎秒2トンと言われても、正直ピンと来ません。多そうだし、少ないのかもしれないし。
静岡県は大井川の湧き水は毎秒74トンと発表しています。
こう聞くと、なぜ固執するのか、消費税よりも少ないじゃん、とか思ってしまいます。
一方で静岡県は大井川水系の利用者とその利用割合を示し、「毎秒2トンというのは、60万人分の生活水に換算できる」とも言っています。
※中日新聞より引用
その毎秒2トン分は大きな数字だよっていうことで、次にこういう話になります。
「2トン分を他の、例えば農業用水の分から回せないのか?」って。
静岡県の公式ホームページに「過去の渇水対策の記録1(天竜川、大井川)」とあって、ここを参照するとほぼ毎年、取水制限が発生している慢性的な水不足の地域だと分かります。
ただ、一方で東電の発電所である田代ダムで、発電のために毎秒4.99トンの水を山梨県側に流しているという事実もあり、これには静岡県側も回答していないという話もあります。
この問題は、最近ではなく少なくとも2013年にJR側が流出量の発表などをしてから、長年争点になってきている問題です。
簡単にまとめると、以下の通り。
・JRは大井川の湧き水の74トン/秒の湧き水のうち、2トン/秒が流出すると調査し報告
・静岡県は2トン/秒の湧き水は、60万人分の生活用水に相当するとして、県民生活に支障が出るとして、全量を戻す様にJRに指示
・大井川水系はもともと水不足に悩む地域
・田代ダム(山梨県)に発電用に約5トン/秒を流していることを静岡県側は触れていない
穏便に解決はしてほしいところですが、まだまだ解決には時間を要しそうです。
個人的には、山梨のリニア研究センターで実際に乗車したことがあぐらい、はやくリニアに乗ってみたいと思っているのですが。